填词:陶逸群制作:王治平われは湖(うみ)の子 さすらいの旅にしあれば しみじみと昇る狭霧(さぎり)や さざなみの志賀の都よ いざさらば松は緑に 砂白き雄松が里の 乙女子は赤い椿の 森陰にはかない恋に 泣くとかや波のまにまに 漂えば赤い泊火(とまりび) 懐かしみ行方定めぬ 波枕今日は今津か 長浜か瑠璃の花園 珊瑚の宮古い伝えの 竹生島仏の御手に 抱かれて眠れ乙女子 やすらけく矢の根は深く 埋(うず)もれて夏草しげき 堀のあと古城にひとり 佇めば比良も伊吹も 夢のごと西国十番 長命寺汚れの現世(うつしよ) 遠く去りて黄金(こがね)の波に いざ漕がん語れ我が友 熱き心